パタゴニア バギーズショーツとノースフェイス バーサタイルショーツの違い
- ディティールの違い
- シルエット、サイズ感の違い
- 価格の違い
- それぞれショーツに適した活用シーン
夏になってくると、ショートパンツ選びの候補として雑誌やネットでも必ず特集が組まれるほど定番になっている、パタゴニアのバギーズショーツとノースフェイスのバーサタイルショーツ。
しかしどこがどう違うのか?
今回はどちらのショートパンツも2年以上着用して、それぞれの違いや良さがわかってきたので比較レビューしたいと思います。
どちらのブランドにしようか迷っている方の参考になれば幸いです。
パタゴニア と ノースフェイス とは
まずパタゴニア と ノースフェイス とはどういうブランドなのか、そしてそれぞれが発売しているバギーズショーツとバーサタイルショーツはどういったショートパンツなのかを簡単に紹介します。
パタゴニアのバギーズショーツとは


1950年代に誕生したアメリカを代表するアウトドアブランドのPatagonia(パタゴニア)。
しかし、いまではアウトドアフィールドに留まらず、食品業界にも参入してビールなども作っています。
企業理念が「地球を救うためにビジネスを営む」。
あくまで地球の環境危機を救うためにビジネスをやっているんだということです。カッコイイ…。
1990年代に発表されたゴミから素材をリサイクルしたフリース素材を皮切りに、次々と地球環境を考えたアイテムをリリース。今回ご紹介するバギーズショーツもリサイクルナイロンを100%使用しています。
バギーズショーツはパタゴニアでも代表的なアイテムで、毎年バリエーション豊かなカラーを発売しています。
速乾性を備えたリサイクル・ナイロン100%製の、水の中でも外でも着用できる丈夫な多機能型ショートパンツ。フェアトレード・サーティファイドの縫製を採用
DWR(耐久性撥水)加工済みの速乾性に優れたサプレックス・リサイクル・ナイロン100%を使用したバギーズはカジュアルなフィットで、伸縮性のウエストバンドは内側のドローストリングで調節可能。ポリエステル・メッシュのライナーとスナップ留めヒップポケットを備え、角にメッシュを施した水はけのよいフロントポケットは水の抵抗を防ぐよう配置しています。
出典 https://www.patagonia.jp/ms-baggies-shorts-5-in/57021.html
ノースフェイスのバーサタイルショーツとは


1960年代に誕生した、こちらもアメリカを代表するアウトドアブランドのTHE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)。
真の機能性の追求と自然との共存をめざして、すべての製品を開発しています。
特に、アウターに定評があり、ノースフェイスの代名詞となっているダウンジャケットの「ヌプシジャケット」や「バルトロライトジャケット」。撥水性に富んだ「マウンテンパーカー」などが人気です。
ニューヨークなどのHIP HOPシーンでダウンジャケットを着用するアーティストが多いことで人気に火がつきましたが、最近ではその洗練されたデザインがタウンユースで着こなしやすいことで人気が爆発しています。
Supremeをはじめとする人気のブランドやBEAMSなどのセレクトショップでも毎年別注商品を発売しており、積極的にコラボに力をいれているようです。
バーサタイルショーツは静電気を抑えた加工がされており、コンパクトに畳めるので、旅行にも最適な水陸両用の人気アイテムになっています。
軽量で乾きやすいナイロン素材を使用した、シンプルなショートパンツ。シワ感のある生地でドライタッチに仕上げました。撥水加工を施しているため、多少の雨にも対応し、水辺のアクティビティにも重宝します。コンパクトに畳んで持ち運ぶことができ、替えのパンツとして、旅先などでも便利。ウエストはスピンドル仕様。静電気の発生を抑える静電ケア設計を採用しています。
出典 https://www.goldwin.co.jp/ap/item/i/m/NB42051
それぞれのショートパンツのディティールの違いはあるか?
コンセプトが似た2つのブランドのショートパンツですが、細かくみていくと違いがたくさんあることに気づきます。
それではそれぞれどんな違いがあるのか?同じブラックのショートパンツを例に詳しくみていきたいと思います。
ちなみに私が持っている各サイズはパタゴニアのバギーズショーツがSサイズ、ノースフェイスのバーサタイルショーツがMサイズです。
デザインの違い
デザインに大きな違いはありません。
どちらもウエストゴムを紐で絞る仕様になっており、シンプルなワンカラーで、左裾にワンポイントでロゴの刺繍が入っています。




左裾のロゴですが、パタゴニアは刺繍ワッペン、ノースフェイス は生地に直接刺繍が縫い付けてあります。




シルエットの違い(着用写真)
シルエットは大きく違います。
両者の着用イメージを様々なカットで撮ってみました。
左がパタゴニア バギーズショーツ、右がノースフェイス バーサタイルショーツです。
結果としては、パタゴニアのほうが、ノースフェイスより全体的な横幅が広くなっていましたので、足を大きく動かすアウトドアシーンではパタゴニアのほうが適しているのではないかと思います。
逆にノースフェイスのほうはウエストから裾にかけて下にストンと落ちるスリムなシルエットになっているので、より洗練された印象になっておりアウトドア感を抑えたデザインで、タウンユースを意識した作りになっていると感じました。
前面




サイド




背面




斜め




サイズ感の違い
パタゴニアのバギーズショーツはXS〜XXLまで6サイズもの幅広いサイズが用意されており、どんな体型の人でも着用できます。
一方、ノースフェイスのバーサタイルショーツはS〜XLまでで一般的な4サイズしかありませんので、その中から自分に合うサイズを見つける必要があります。
パタゴニアのバギーズショーツ 5インチの仕上がり寸法(平置き/cm)
パタゴニアのバギーズショーツには、5インチと7インチの2種類がありますが、一般的に人気なのは丈が短いほうの5インチです。
5インチモデルの方は、どのサイズでも股下が5インチ(約13cm)で統一されています。
XS | S | M | L | XL | XXL | |
ウエスト | 32 | 35 | 39 | 43 | 46 | 50 |
股上 | 29 | 29 | 30 | 32 | 34 | 35 |
股下 | 13 | 13 | 13 | 13 | 13 | 13 |
ノースフェイスのバーサタイルショーツの仕上がり寸法(平置き/cm)
ノースフェイスのバーサタイルショーツはサイズ展開が少ないにもかかわらず、S〜XLまでの大きさの振り幅が狭いです。SとXLでもウエスト周りは4.5cmしか変わりません。
S | M | L | XL | |
ウエスト | 35 | 36.5 | 38 | 39.5 |
股上 | 25 | 25 | 27 | 27 |
股下 | 13 | 14 | 14 | 15 |
サイズ表をみていただくとわかるのですが、パタゴニアとノースフェイスだと同じサイズ表記でもまったく寸法が異なり、ノースフェイスのほうが全体的にサイズが小さいです。
例えば、Mサイズにしてもパタゴニアはウエストが39cmなのに対し、ノースフェイスは36.5cmと3.5cmの差があります。股上は30cmと25cmで5cmの差です。
なので、パタゴニアでMサイズがちょうどいい人が、ノースフェイスでもMサイズがいいとは限りません。逆もしかり。
なので購入の際は実寸法を詳しく見比べたほうが絶対にいいです。
- パタゴニアはサイズ展開が多い
- パタゴニアと比べるとノースフェイスは全体的にサイズ感が小さい
- 購入の際は実寸法を詳しく調べる
ポケットの違い
ポケットの数はどちらのブランドも3つで同じです。
左右サイドに2つ。




右ヒップに1つで、パタゴニアのバギーズショーツのほうはスナップ留めフラップ付きになっており、ノースフェイスのバーサタイルショーツのほうはファスナー付きになっています。




どちらも、財布や鍵などの貴重品をいれても歩いたり、海や川などのアウトドアアクティビティやランニング時でも安心です。
インナーの違い
パタゴニアのほうはメッシュ生地のインナーが縫い付けられているので、下着いらずで水着として着用できます。水着として使用する予定のない人はもし邪魔であれば切り取ってしまってもいいかもしれません。実際に切り取ってしまっている人も多いと、アウトドアショップの店員さんから聞きました。
私個人的には特にあって邪魔になることもないので、切り取らずに着用しています。
一方、ノースフェイスのほうはインナーなしで、一枚仕立てのシンプルな設計です。




ウエストの紐の違い
どちらもドローコードで締めることが可能です。
ドローコードの素材的には、パタゴニアのほうは、靴紐のようなしっかりした素材にくらべて、ノースフェイスのほうは簡素な素材で、紐の長さも短めです。
ドローコードだけでいうとパタゴニアのほうが結びやすさや耐久性は高いと思います。




生地の違い
すこし、写真の光の反射具合が異なってしまいましたが…
パタゴニアのバギーズショーツのほうは軽やかで滑らかなリサイクルナイロン。
ノースフェイスのバーサタイルショーツのほうはシャリ感の強いナイロンとなっており、パタゴニアよりも少し硬めな印象です。また静電気の発生を抑える静電ケア設計を採用しています。




どちらも軽く、速乾性と撥水性を兼ね備えた生地になっており、レジャーに最適な素材となっています。
価格の違い
- パタゴニアのバギーズショーツが¥7,150(税込)
- ノースフェイスのバーサタイルショーツが¥6,380(税込)
で、ノースフェイスのバーサタイルショーツのほうが約800円程度安くなっています。
その他の違い
それぞれのショートパンツの特徴的なディティールをご紹介します。
パタゴニア バギーズショーツは鍵用のループあり
パタゴニアのほうは、左ポケットの中にゴム素材のループがあるので、鍵などをくくりつけておけば、落としにくいです。例えばバギーズショーツは水着としても最適なので、海やプールにいって、荷物を全部ロッカーに預けてロッカーの鍵をくくりつけておくことができます。


ノースフェイス バーサタイルショーツは裾スリットあり
ノースフェイスのほうは、裾のサイド部にスリットが入っています。
なので、裾幅が狭くても生地が突っ張った感じが緩和されています。


それぞれのショートパンツに適した活用シーン
パタゴニア バギーズショーツの活用シーン
インナーメッシュや、ポケット内の鍵用ループがあること、シルエットがゆったりしていて、足の可動域が広くて楽なことを考えると、パタゴニア バギーズショーツはアウトドアに特化したアイテムだと言えます。
ノースフェイス バーサタイルショーツの活用シーン
シルエットがスリムで、洗練された印象なので、アウトドアだけではなく、タウンユースでも活用しやすいデザインです。
ただしアウトドアだけの機能としてみると、パタゴニアには劣ると思います。
まとめ
- シルエットはパタゴニア バギーズショーツのほうが大きめ
- サイズ展開はパタゴニア バギーズショーツのほうが多い
- パタゴニア バギーズショーツはとにかくアウトドアにおすすめ
- ノースフェイス バーサタイルショーツはアウトドアとタウンユースどちらも適したデザイン
- ノースフェイス バーサタイルショーツのほうが約800円程度安い
- ノースフェイス バーサタイルショーツは静電ケア設計を採用
それぞれのショートパンツのレビュー記事も書いていますので、ぜひ合わせて読んで検討してください。